週末の屋台から英国18店舗へ——香港帰りの夫婦が育てた年商$25Mのタイ料理チェーン
ロンドンの市場で週末だけ出していたタイ料理の屋台が、20年で年商$25Mのレストランチェーンになった。香港から戻ってきた Saiphin Moore と夫の Alex が、口コミと「家庭的なタイ料理」というポジションで広げた経営の中身。

取材時の様子 — Photograph by Editorial Team
BUSINESS AT A GLANCE
Saiphin Moore はタイ生まれ、香港で「Tuk Tuk Thai」というタイ料理店を経営していた。夫の Alex とともに英国に戻った2006年、ロンドン東部の市場で週末だけ屋台を出した。ここが Rosa's Thai Cafe の出発点だ。
屋台 → ケータリング → 1号店——拡張のステップ
屋台で集めた支持者の声を頼りに、平日にはオフィス向けケータリング業務を始めた。これが「平日 × 週末」の両軸でブランド認知を広げる役割を果たした。十分な顧客基盤と回転データが揃った2008年、東ロンドンに最初のブリック・アンド・モルタル店舗をオープンする。
拡張のドライバーは口コミとローカル食材
Rosa's は派手な広告を打たず、口コミと食材の質で広げてきた。タイ国外で再現が難しい家庭料理を、英国産の地元食材で組み立てる——「authentic but local」というポジショニングが、ガイドブック・レビューサイト・地域メディアからの取材を引き寄せた。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 屋台開始 | 2006年(週末のみ) |
| 1号店オープン | 2008年 |
| 店舗数 | 18店舗 |
| 従業員 | 373名 |
| 年商 | $25M超 |
「身体の大小・年齢・国籍を問わず、英国に住むすべての美しい人々にタイの家庭料理を届ける」── Saiphin Moore
夫婦経営のオペレーションをどうスケールさせたか
Saiphin がメニュー・レシピ・店舗運営を、Alex が経営戦略・財務・拡張計画を担当する分業体制が機能した。チェーン化に伴って Asana・WorkFlowy・Workplace(Facebook) などのツールを導入し、店舗間でレシピと品質基準が標準化される仕組みを整備した。
この記事のポイント
- 01屋台→平日ケータリング→1号店という段階的拡張が、需要検証とキャッシュフロー両面でリスクを最小化した。
- 02「authentic but local」——タイの家庭料理を英国食材で再構成する独自ポジションが、メディア露出と口コミの起点になった。
- 03夫婦の役割分担(料理・現場 ⇄ 経営・財務)が、チェーン化に伴うオペレーション複雑化を吸収する組織構造として機能した。
参考:Starter Story
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