TikTokクリエイター3人にサンプルを送ったら、ピーナッツバター屋が一晩で月商$500Kになった
サウスダコタ州のキッチンから始まった夫婦経営のピーナッツバター屋 Nerdy Nuts。コロナ禍にコールドDMしたTikTokクリエイターからの拡散で、月商が一夜にして20倍になった顛末。
取材時の様子 — Photograph by Editorial Team
BUSINESS AT A GLANCE
Craig Mount と Erika Peterson は、サウスダコタの夫婦だった。Erika が長年愛用していたピーナッツバターのお店が閉業し、Craig は eBay で$870の中古ナッツグラインダー Olde Tyme PN1 を買った。グラインダーは1年ほど物置に眠っていたが、2019年夏に Erika が「ハニーロースト」「ホワイトチョコレート」の2フレーバーで地元ファーマーズマーケットに出店した。週1日で約$1,000の売上が立った。
コロナ禍の TikTok コールド DM が運命を変えた
2020年、Erika はTikTokをダウンロードした。フォロワー約50万のクリエイター3人——Ali Grace Morsell、Hailey Peters らに DM でサンプルを送った。10%のコミッション付きで投稿してもらった結果、初回動画群で5,947件の注文が入った。
MRRの推移——一夜にして20倍
| 時期 | 売上 |
|---|---|
| 2019年夏(ファーマーズマーケット) | $1,000/週 |
| 2019年末(累計) | 約$60,000 |
| 2020年初頭 | $8,000/月 |
| 2020年6月 | $27,000 |
| 2020年7月 | $165,200 |
| 2020年8月 | $505,862(前月比3倍超) |
| 直近年商 | $16M |
希少性の設計——週1日だけ販売する
Nerdy Nuts のサイトは週1日しかオープンしない。日曜の販売開始から2分で$80,000を売り上げ、転売市場では1瓶$40で取引された。「期間限定ドロップ」という構造そのものが需要を圧縮し、SNSの話題を生んだ。
「Instagramのインフルエンサーはフォロワー10kになると自分を有名人だと思い始める。TikTokはそういう手垢がついていなかった」── Craig Mount
急成長の代償——容器・原料の供給制約
$500K超の受注バックログ、16オンス瓶の在庫切れ(競合のJifが市場の在庫を買い占めていた)、ピーナッツ原料のキャパ不足——爆発的成長は供給網の崩壊と裏表だった。「ゆっくり安定して伸びる方が良かった」と Craig は語る。
この記事のポイント
- 01TikTokクリエイターへの直接コールド DM × 10%コミッションが、広告費ゼロでブランドを爆発させた。プラットフォームの早期参入優位の典型例。
- 02週1日のみ販売する「ドロップ」モデルが希少性を演出し、二次流通市場まで生み出した。商品設計と販売頻度設計はセットで考えるべき。
- 03急成長の代償としてサプライチェーンが崩壊。「ゆっくり伸ばす」選択肢を持っていなかったことを Craig 自身が後悔と語っている。
参考:The Hustle
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